今回は秋月電子で販売されているこちらの 8x8x2色ドットマトリクスLED を4個並べて 16x16x2色 のLEDを制御できる基板を作成しました。
なおこの記事は PCBGOGO にスポンサーしていただいております。
制御IC TM1640
ドットマトリクスLEDはたくさんのLEDがあり制御が大変です。そこで今回は TM1640 という制御ICを使用しました。
TM1640は カソードコモン の7セグLEDを最大16個制御できるICで、秋月電子などで購入できます。
7セグドライバですが、配線としてはドットマトリクスLEDでも変わらないので使用することができます。ただし極性に注意してください。
プリント基板の作成
TM1640 1つで8x8x2色ドットマトリクスLEDを1つ制御できるので、このセットを4つまとめた基板を作成しました。
TM1640 との通信はシリアルインターフェースですが、4つのICとの通信を切り替えるために 3to8ラインデコーダ 74HC138 を用いました。
回路図の一部を紹介します。
中央のTM1640と右のドットマトリクスLEDの組が全部で4つあります。
4つのTM1640に対して、シリアルのデータ線はすべて繋がっていて、外部のピンに繋がっています。一方クロック線はラインデコーダの出力に繋がっていて、外部のピンからのクロックがどれか1つのTM1640に送られるようになっています。
ラインデコーダの接続についてもう少し詳しく説明します。74HC138の真理値表は以下のようになっています。
Y4 ~ Y7 は使用しないので C は GND に接続しています。G1は外部ピンにつなげていて、これが H の間だけ有効になります。これはモジュールをいくつもつなげた場合に通信するモジュールを選択できるようにするためです。
G2B も GND に接続しているので、A と B により選択されるラインの出力は G2A の値と一致します。
このようにしてラインデコーダでクロック線を分岐させることができました。
PCBGOGOで基板発注
KiCAD で作成した基板がこちらです。
ガーバーファイルを出力し、PCBGOGOのサイトにアップロードして発注します。
今回はスポンサーしていただいたので私は利用していませんが、PCBGOGOでは新規ユーザーに対して PCB $1 & 送料無料 のキャンペーンを実施しているので、気になる方は利用してみてはいかがでしょうか。
注文から1週間もかからずに届いた基板がこちらです。今回は白色の基板にしてみました。
印刷の品質などは全然問題なさそうです。
部品実装と動作確認
部品を実装したのがこちらの写真になります。白い基板だとはんだのヤニが目立つので、フラックス洗浄剤などできれいにした方がよさそうです。
ちなみにラインデコーダの配線でミスがあったのでこのように無理やり修正しました。(先の回路図は修正後のものです。)
動作確認としてサンプルデータを作ってPICで制御してみました。光の拡散用にキムワイプを巻いてみました。
ドットマトリクスLED基板の動作確認ができるなどした pic.twitter.com/ZGWRKNkJUS
— きっちー (@rikeden_net) December 11, 2023
一度にたくさんのLEDを点灯させると表示が不安定になったりしてもう少し実験が必要そうなので、データの作成やPICのプログラムなどについてはまた次回にまとめたいと思います。
おわりに
今回はPCBGOGOで基板を作成してドットマトリクスLEDを制御するモジュールを作りました。このモジュールを複数作成して駅の電光掲示板を再現したりしてみたいと思っています。
最後までご覧いただきありがとうございました。次回の記事もお楽しみにしてください。